【薬剤師監修】AGAクリニックではどういう治療が受けられる?ホームケアとの違いを解説
AGAは男性に見られる代表的な脱毛症です。
いったん発症するとゆっくりとですが確実に進行するため、なるべく早めに対処する必要があります。
「AGAになったらどうしたらいいの?」
「クリニックではどんな治療が受けられる?」
本記事ではこのような疑問を抱くあなたに向けて、薬剤師監修のもと以下の点を解説します。
- AGAクリニックで受けられる治療内容
- ホームケアによるAGAの治療方法
- AGAの改善にクリニックでの治療が必要な理由
最後まで読むことで「なぜAGAクリニックで治療するべきなのか」の具体的な理由がわかります。
この記事の監修者
- 薬剤師・医学修士
-
北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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AGAクリニックとは
AGAクリニックとは、男性に見られる代表的な薄毛「AGA」の診察および治療に特化したクリニックです。
AGAは英語の「Androgenetic Alopecia」を略したもので、日本では男性型脱毛症と呼ばれています。
日本皮膚科学会が策定する「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」によると、AGAには次のような特徴があるとされます。
- 思春期以降に発症する
- 徐々に進行する
薄毛といった場合、壮年期や中年期以降の問題と思われるかもしれません。
しかし、AGAの場合は、思春期が終わる10代後半や20代で発症する可能性があります。
また、AGAは徐々に進行する脱毛症であるため、なるべく早く、かつ適切に対処することが欠かせないのです。
AGAの治療自体は皮膚科でも受けられるのですが、皮膚科では一般的に投薬治療しかおこなっていません。
皮膚科との違いは下の記事をご覧ください。
AGAクリニックで受けられる治療内容
AGAクリニックでは、さまざまな方法で薄毛の改善に取り組みます。
代表的な治療法は以下のとおりです。
- 外用薬
- 内服薬
- LEDおよび低出力レーザー
- 自毛植毛
それぞれについて解説します。
外用薬
AGAクリニックでは、外用薬を用いたAGAの改善に取り組んでいます。
代表的な外用薬としてあげられるのがミノキシジルです。
髪の毛は毛母細胞の分裂によって成長するのですが、その際に必要となるエネルギーを毛細血管から受け取っています。
ミノキシジルの作用は、血管を拡張し、血液の循環を促進することです。
頭皮に塗布することで毛細血管を拡張し、頭の隅々にまで酸素や栄養を送り届け、髪の毛の健全な成長をサポートします。
また、ミノキシジルは毛母細胞の死滅を抑制し、発毛シグナルを活発化させる働きも期待されています。
「AGAガイドライン」ではミノキシジルに関して、AGA治療における推奨度ランクA(行うよう強く勧める)として高く評価しているのです。
詳しい効果を下の記事をご覧ください。
ミノキシジルとは?AGA治療における効果・副作用・注意点をまとめて解説
内服薬
代表的な内服薬はフィナステリドとデュタステリドです。
フィナステリドとデュタステリドは5αリダクターゼの働きを阻害する効果があります。
5αリダクターゼの働きを阻害することで、抜け毛の原因となる有害なサイトカイン「TGF-β」の生成を抑制するのです。
ミノキシジル同様、AGAガイドラインでは、フィナステリド・デュタステリドともに「行うよう強く勧める」と評価されています。
高い効果が期待できる一方、AGAクリニックを受診しないと手に入りません。
詳しい効果は下の記事をご覧ください。
LEDおよび低出力レーザー
AGAクリニックの中には、LEDおよび低出力レーザーで薄毛の改善に取り組んでいるところもあります。
赤色LEDを頭皮全体に照射することで血流を改善し、育毛効果を促すのが目的です。
低出力レーザーは頭皮内部のミトコンドリアに働きかけ、毛母細胞を活性化させるのが目的です。
いずれもAGAガイドラインではBランク(行うよう勧める)の治療法に位置付けられています。
AGAの場合はもちろんですが、女性に見られる薄毛に関しては、Bランク以上の治療法はLED・低出力レーザーおよびミノキシジルしかありません。
女性の薄毛は下の記事を参考にしてください。
自毛植毛
AGAクリニックでは自毛植毛の施術をおこなっているところもあります。
AGAは進行型の脱毛症なのですが、ある程度以上まで進行した場合、上記の治療法では効果があまり期待できません。
自毛植毛の手術は、AGAによる抜け毛の影響を受けにくい後頭部の毛穴を皮膚ごと切除して脱毛部位に移植するのが特徴です。
AGAガイドラインでは、Bランクの治療法に位置付けられています。
詳しくは下の記事でまとめています。
ホームケアによるAGAの治療方法
AGAが疑われる場合、ホームケアで対処する方法もあります。
ホームケアによるAGAの治療方法は以下の2つです。
- 個人で治療薬を購入する
- LED・低出力レーザー
それぞれについて解説します。
個人で治療薬を購入する
個人で治療薬を購入する場合、次の2つの方法が考えられます。
- 薬局や通販でミノキシジル外用薬を購入する
- 個人輸入や通販で海外製のAGA治療薬を購入する
ミノキシジル外用薬は、AGA治療においてAランクの治療法であることは先述の通りです。
ミノキシジル外用薬は第一類医薬品であるため、薬局やドラッグストアなどで購入することが可能です。
また、一部の商品は通販でも購入できます。
通販で購入できる国内最大濃度のミノキシジル発毛剤はこちらをご覧ください。
個人でAGA治療薬を購入する場合、個人輸入や通販で海外製の医薬品を購入する方法もあります。
ただし、自己判断で医薬品を服用した場合、副作用が起こっても国による救済措置が受けられません。
健康被害を避けるためにも、安易に海外製の医薬品を利用することは避けましょう。
LED・低出力レーザー
AGAクリニックの中には自宅でもホームケアができるよう、LEDや低出力レーザーを照射する機器の貸し出しをおこなっているところもあります。
副作用のリスクがほとんどないため、医薬品の服用が心配な方や薄毛予防を目的としている方におすすめです。
ただし、AGAがある程度以上まで進行している場合、LEDや低出力レーザーでの改善は困難です。
あくまでも薄毛予防目的で利用するものと考えたほうがよいでしょう。
生活習慣の改善
生活習慣を改善してもAGAは治療できません。
ただ、AGA治療の効果を高めたり、抜け毛を予防したりすることはできます。
主な生活習慣の改善方法は以下のとおりです。
- タンパク質、亜鉛、ビタミンBを摂取する
- 睡眠時間をしっかり確保する
- ストレスを溜め込みすぎず、定期的に発散する
- タバコやお酒を控える、など
詳しくは下の記事をご覧ください。
AGAの改善にはクリニックでの治療が必須
AGAを治療したい場合はホームケアではなく、AGAクリニックでの治療が必須です。ホームケアで改善しようと思っているうちに、AGAは確実に進行します。
AGAクリニックを受診するメリットは以下のとおりです。
- 自分に合った治療が受けられる
- 専門家のアドバイスが聞ける
- 副作用のリスクが下げられる
- カウンセリングが無料で受けられる
AGAクリニックを受診する最大のメリットが、自分に合った治療が受けられる点です。AGAは症状の程度や進行速度が人によって異なります。
治療薬を組み合わせたり複数の治療を並行しておこなったりと、1人1人に合った治療法を提案してくれます。
AGAに特化した医師が治療にあたっており、薄毛の改善に効果的なアドバイスが受けられる点もメリットの1つです。
また、治療中は定期的に血液検査をおこなうので、副作用のリスクも最低限度に留められます。
血液検査に関しては下の記事をご覧ください。
まずはクリニックで無料カウンセリングを受けよう
初回のカウンセリングは無料で受けられるところも多いので、まずは気軽にカウンセリングを受けることがおすすめです。
カウンセリングの際は「どのような治療をおこなうのか」「料金の目安はどの程度なのか」など、気になる点を納得いくまで質問するとよいでしょう。
AGAクリニックで受けるカウンセリングについては下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
AGAクリニックでの治療内容についてまとめます。
- AGAクリニックでは投薬以外の治療も受けられる
- ホームケアには限界がある
- AGAは治療しないと確実に進行する
AGAの治療は皮膚科でも受けられますが、AGAクリニックでは投薬以外の治療が受けられるだけでなく、専門家によるアドバイスも得られます。
ホームケアでは限界があるため、AGAの発症が疑われる場合、AGAクリニックで治療を受けるのがおすすめです。