シャンプー中に髪の毛が抜けるのはなぜ?5つの原因と対処法を紹介
「シャンプー中に髪の毛が抜けるのはなぜ?」
「どうすれば改善するのだろう」
シャンプー中に髪の毛が抜けるのには原因があります。抜け毛を予防するためには、原因を特定し適切に対処することが重要です。
本記事では専門家監修のもと、以下の点を解説します。
- シャンプー中に髪の毛が抜ける5つの原因
- 抜け毛が正常か異常か見分ける方法
- シャンプー中の抜け毛を減らす方法
記事の後半では頭皮環境を改善できる可能性のあるおすすめシャンプーも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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シャンプーで髪の毛が抜けるのはなぜ?
シャンプーで髪の毛が抜ける原因は、主に5つ考えられます。
- シャンプーが合っていないから
- 頭皮環境が悪化しているから
- AGAなどの脱毛症が進行しているから
- 季節的な影響で抜け毛が増えているから
- 抜け落ちるサイクルだから
抜け毛が気になる方は、原因を突き止めることが大切です。
シャンプーが合っていないから
シャンプーが髪の毛に合っていないと、抜け毛の原因になる可能性があります。頭皮環境の悪化を招く恐れがあるためです。
例えば、乾燥肌の人が洗浄力の強いシャンプーを使ってしまうと、頭皮の保湿に必要な皮脂まで除去してしまっている可能性があるでしょう。シャンプーは基本的に毎日使うものなので、合っていないものを使い続けていると、なんらかのトラブルに見舞われかねません。
頭皮環境が悪化しているから
頭皮環境が悪化すると、シャンプー時に髪の毛が抜ける原因となります。
頭皮環境が悪化する要因はさまざまですが、その一つが頭皮の乾燥です。頭皮が乾燥すると皮脂が過剰に分泌されやすくなり、炎症を引き起こすことがあります。炎症がひどくなると脂漏性脱毛症などに見舞われかねません。
脂漏性脱毛症については、次の記事で詳しく解説しています。
AGAなどの脱毛症が進行しているから
使っているシャンプーや頭皮環境ではなく、「AGAが進行しているから」という可能性も考えられるでしょう。AGAを発症するとヘアサイクルが乱れ、髪が抜けやすくなってしまいます。
AGAは遺伝的な要因が示唆されていますが、「AGAガイドライン」によると日本人の約3人に1人が発症することがわかっています。
25 年前の本邦における男性型脱毛症の統計から,日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約 30%と報告されている.
AGAについては次の記事で詳しく解説しています。
季節的な影響で抜け毛が増えているから
抜け毛が増える現象は、秋に顕著に見られます。イギリスにあるブラッドフォード大学の研究によれば、「秋(9月頃)の平均脱毛量は前の冬の2倍多くなる」という報告があります。AGAクリニックの来院数も「秋に集中することが多い」といわれているほどです。
そのため、8月〜9月にかけて「抜け毛が増えた」と感じる場合、冬になるまで様子を見てみるのがおすすめです。冬になっても収まらない場合は、別の原因を懸念しましょう。
抜け落ちるサイクルだから
人間の髪の毛には成長期、退行期、休止期という3つの成長サイクルがあり、通常、約2〜6年の成長期を経て、退行期から休止期に入ります。
ヘアサイクルにより、1日に約50~100本の髪の毛が抜けるのは正常な現象です。
ただし、髪の毛によってヘアサイクルは異なります。したがって、場合によっては休止期が重なり、一時的に抜け毛が増えてしまう可能性もあるでしょう。
ヘアサイクルの乱れによって髪が抜けている場合、大きな問題ではありません。一方で、年々薄毛が進行している場合、AGAの症状である可能性が高いです。ヘアサイクルに関しては、次の記事を参考にしてみてください。
髪の毛に良くないシャンプーのやり方
人によっては、シャンプーのやり方が原因で髪の毛が抜けてしまっている可能性もあります。次のようなシャンプーのやり方をしていないか振り返ってみましょう。
- 湯洗いをしていない
- 強く洗いすぎる
- シャンプーが泡立っていない
- 洗い残しがある
- ドライヤーを使っていない
湯洗いをしていない
湯洗いとは、シャンプー前に頭皮と髪の毛を十分に濡らすことです。湯洗いすることによって頭皮の汚れや皮脂が柔らかくなり、シャンプーの洗浄効果が高まるとされています。
また、毛穴が開き、洗浄剤が頭皮の奥まで行き渡りやすくなることも期待できるでしょう。いきなりシャンプーを付けるのではなく、事前に1分ほど38〜40度のお湯で髪の毛と頭皮を洗浄してください。
強く洗いすぎる
強い力で頭皮を洗うと過度の摩擦や圧力がかかり、皮膚のバリア機能が損傷する可能性があります。結果として頭皮環境が悪化してしまうこともあるでしょう。
頭皮や髪の毛は非常にデリケートです。力を入れすぎることなく、指の腹でやさしく洗うことを心がけましょう。
シャンプーが泡立っていない
シャンプーはしっかりと泡立てることが大切です。原液は洗浄力が強く、頭皮にダメージを与えてしまう可能性もあるためです。
頭皮の汚れや余計な皮脂は、38〜40度のぬるま湯でも落とすことができます。そのため、「1日中ヘルメットを被っている」「汚れやすい環境で仕事をしている」といった場合でない限り、洗浄力を気にしすぎる必要はないといえるでしょう。
肌に優しいアミノ酸系シャンプーを使い、しっかり泡立てて肌に付けるようにしましょう。
洗い残しがある
シャンプーが頭皮に残ると、皮脂や汚れが混ざり合って毛穴を塞ぎ、頭皮環境を悪化させる原因となります。場合によってはフケや頭皮のかゆみ、炎症を引き起こす可能性があり、長期間にわたると脱毛や毛髪の質の低下にもつながります。
特に男性は髪が短いからこそ、洗髪に時間をかけないという方も少なくありません。髪を洗う際は、しっかりと時間をかけて洗い残しがないようにしましょう。
ドライヤーを使っていない
自然乾燥をさせると頭皮が長時間湿った状態になり、頭皮環境の状態を損なう可能性があるでしょう。湿った頭皮はマラセチアなど真菌の繁殖に適した環境になりやすく、フケや頭皮のかゆみ、炎症を引き起こす原因になりかねません。
髪を洗ったあとはしっかりタオルドライし、ドライヤーですぐに乾かしてください。髪を乾かす際は、頭皮から20cm以上離すようにしましょう。
抜け毛が正常か異常か見分ける方法
抜け毛が正常か異常か見分けるには、本数と質に注目することが大切です。ここではそれぞれにおいて、どのような点に注目すればよいのかを説明します。
抜け毛の本数
通常、健康な成人は毎日50〜100本の髪の毛が抜けるとされています。
On an average, shedding of up to 100 telogen hairs per day is considered normal.
<日本語訳>
平均して、1日に100本までの休止期の毛が抜けるのが正常と考えられている。出典:National Library of Medicine|Practical Approach to Hair Loss Diagnosis
したがって、100本を超える量の抜け毛が連日続く場合は異常と考えられる可能性があるでしょう。
詳しくは次の記事で解説しています。
抜け毛の質
本数だけでなく、抜け毛の質にも注目してください。例えば、AGAになると髪の毛の「ミニチュア化」が目立つようになります。
抜け毛が細く弱々しい場合、AGAを発症している可能性があるでしょう。
詳しくは次の記事を参考にしてください。
シャンプー中の抜け毛を減らす方法
シャンプー中の抜け毛を減らすには、次の方法を実践してみてください。
- シャンプーを変えてみる
- シャンプーのやり方を見直す
- コンディショナーを使う
- 生活習慣を改善する
- クリニックを受診する
シャンプーを変えてみる
まずはシャンプーを変えてみましょう。シャンプーは商品によって成分が違うため、変えることによって頭皮環境が改善し、抜け毛を抑えられる可能性があります。
どのようなシャンプーを使えばよいかわからない方は、頭皮環境の改善を目的に作られたスカルプシャンプーを使用してみてください。
シャンプーのやり方を見直す
シャンプーのやり方を改善するのも大切です。おすすめのやり方は次の通りです。
大切なのは湯洗いし、しっかりと泡立ててから、やさしくマッサージするように頭皮を洗うという点です。また、洗い残しがないよう、2〜3分時間をかけて頭皮を洗いましょう。
シャンプー中に頭皮マッサージするのもおすすめです。頭皮マッサージについては次の記事で詳しく解説しています。
コンディショナーを使う
コンディショナーは髪の毛に必要な潤いを補給し、キューティクルを整える役割があります。男性の中には「髪が短いからシャンプーだけでよい」と考えている方もいるでしょうが、コンディショナーを使うことで髪や頭皮の保湿に繋がり、頭皮環境の改善を目指せる可能性があるでしょう。
さらに、コンディショナーは髪の毛を保護し、外部からのダメージ(熱や紫外線など)に対する抵抗力を高める効果も期待できます。
生活習慣を改善する
生活習慣の改善も、抜け毛の予防において重要です。重要なのは次のような点です。
- バランスの取れた栄養の摂取
- 十分な睡眠
- 適度な運動
- ストレスの発散 など
栄養不足や不規則な生活は髪の健康に悪影響を及ぼし、抜け毛の原因になる可能性があります。特に、髪の成長に必要なビタミンやタンパク質、亜鉛を含む食事は重要です。
また、睡眠不足も髪の成長において必要です。上記で挙げた点をしっかりと改善しましょう。薄毛と生活習慣の関係性は次の記事でも解説しています。
クリニックを受診する
AGAの可能性がある場合、クリニックを受診するのがおすすめです。クリニックを受診することで、適切な治療方法を提案してくれるでしょう。
AGA治療の中には、クリニックの受診でなければ手に入らない薬もあります。例えば、AGAの症状を抑える効果のあるフィナステリドやデュタステリドは医師の診断が必要です。
クリニックでどのような治療が受けられるかは、次の記事で解説しています。
シャンプーと抜け毛に関するよくある質問
シャンプーと抜け毛に関するよくある質問をまとめました。
- 毎日シャンプーするのは逆に良くない?
- 朝シャンすると抜け毛が増える?
- シャンプーが合わないサインは?
シャンプーの抜け毛に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
毎日シャンプーするのは逆に良くない?
シャンプーは毎日するのが大切です。たしかに頭皮の汚れや皮脂は38〜40度のぬるま湯でも落ちますが、すべて除去できるわけではありません。毎日シャンプーしないと細かな汚れがこびりつき、毛穴を塞いだり酸化したりして頭皮環境の悪化を招く恐れがあるでしょう。
実際に、P&Gの研究でも次の事実が明らかになっています。
Controlled treatment likewise showed that a daily wash regimen was superior to once per week cleansing for all end points.
<日本語訳>
対照治療でも同様に、すべてのエンドポイントにおいて、毎日の洗浄計画が週に 1 回の洗浄よりも優れていることを示しました。出典:National Library of Medicine|The Impact of Shampoo Wash Frequency on Scalp and Hair Conditions
ただし、シャンプーによってかぶれたり、頭皮になんらかのトラブルがあったりする場合は医師の判断に従うようにしましょう。
朝シャンすると抜け毛が増える?
朝シャンすると抜け毛が増えるとは限りません。抜け毛の量は、時間帯よりも使用するシャンプーの種類や洗髪の方法、髪の健康状態、生活習慣などに影響を受けることが多いためです。
AGAによって抜け毛が生じている場合、原因はDHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンです。
ただし、朝に急いでシャンプーし、洗髪が乱暴になったり洗い残しが多くなったりすると、頭皮環境の悪化を招きます。朝シャン自体が抜け毛を増やすというよりは、シャンプーの方法や髪のケアがより重要です。朝シャンに関しては、次の記事を参考にしてください。
シャンプーが合わないサインは?
主なサインは次の通りです。
- 頭皮のかゆみ
- 赤み
- 突っ張り感
- フケの増加
- 髪の乾燥やパサつき
- 過剰な皮脂
- 抜け毛の増加 など
場合によっては悪化し、脂漏性脱毛症などを引き起こす可能性もあります。
シャンプーが合っていない場合、速やかに違うシャンプーを使ってみましょう。敏感肌の方には、アミノ酸系のシャンプーがおすすめです。
髪の毛の抜け毛予防はシャンプー選びから
シャンプー中に髪の毛が抜けるのは、おかしな話ではありません。ただ、抜け毛の量が多い場合、頭皮環境が悪化している恐れがあります。
頭皮環境を改善する方法としておすすめなのが、スカルプシャンプーの使用です。スカルプシャンプーは頭皮のケアを目的として作られており、抗炎症作用や抗真菌作用のある成分が多く含まれています。
「スカルプシャンプーはどれを選べばよいかわからない」
このような方は、ヒックススカルプシャンプーを使ってみましょう。ヒックススカルプシャンプーは5万人の頭皮データを分析して作られたアミノ酸系シャンプーで、毛髪診断士と製薬メーカーの共同開発で生み出されています。頭皮環境が気になる方は、まずは一度、手に取ってみてください。