【薬剤師監修】ワックスをつけたまま寝るのが髪に良くない3つの理由!頭皮に与える影響は?
疲れた日や帰りが遅くなった日は、つい髪を洗わずに寝てしまうこともありますよね。
ワックスをつけたまま寝るのは髪や頭皮に悪い影響があるので気を付けてください。
この記事では、ワックスをつけたまま寝てしまった時の適切な対処方法とワックスをつけたまま寝てしまうとハゲてしまうかも?という疑問にも丁寧に解説します。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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ワックスをつけたまま寝ると髪と頭皮に悪影響
ワックスをつけたまま寝るのは髪の成長や頭皮環境に悪影響を及ぼします。
抜け毛を促してしまう可能性もあるので、注意が必要です。一方で、直接的な脱毛症にはつながりません。
具体的な悪影響は以下の3つです。
- ワックスの油分が酸化し、頭皮環境が悪くなる
- 毛穴がつまり、新しい髪が生えにくくなる
- ワックスが寝具を汚してしまう
ワックスの油分が酸化し、頭皮環境が悪くなる
ワックスは固形油分・液状油分など「油分」を主成分としているものが多いです。
油分は放っておくと酸化してしまい雑菌などが繁殖しやすくなるため、頭皮環境が悪くなってしまうわけです。
頭皮環境が悪くなってしまうと、フケや湿疹などの原因になりかねません。
特に、ファイバータイプやクリームタイプのワックスは豊富に油が含まれていることが多いので気を付けてください。
毛穴がつまり、新しい髪が生えにくくなる
髪は「成長期→退行期→休止期」を繰り返すため、頭皮環境が正常であれば、一度抜けても太くて強い髪が生えてきます。
しかし、毛穴がつまれば髪の成長が阻害されてしまうため、細くて弱い髪しか生えてこなくなるのです。
ただ、「抜け毛が細くて弱い」というのは「ミニチュア化」と呼ばれるAGAの特徴でもあるので、頭皮を綺麗にしても改善しない場合、クリニックなどの受診をおすすめします。
ワックスが寝具を汚してしまう
ワックスを付けたまま寝ると、頭皮だけではなく寝具も汚れ、雑菌などが繁殖しやすくなります。
ただでさえ寝具は、日頃の寝汗などで雑菌が繁殖しやすい環境にあります。
頭皮に悪影響を与えるのはもちろんのこと、ニキビや吹き出物の原因になりかねないので気を付けてください。ワックスをつけたまま寝てしまった場合は、次の日に寝具を綺麗にすることを忘れないようにしましょう。
ワックスをつけたまま寝てしまったときの対処法
ワックスをつけたまま寝るのは髪に悪影響を及ぼしますが、きちんと対処すればダメージを最小限に留められます。
ワックスをつけたまま寝てしまったら、以下に紹介する対処法をすぐに実践しましょう。
① シャンプー前にお湯ですすぎ洗いをする
気付いた時点ですぐに洗い流してください。
皮脂や油分の汚れは40度以上で溶けることが多いため、水ではなくお湯で洗い流すのがポイントです。
できるかぎり、まんべんなく髪全体をお湯で洗い流すようにしましょう。
水気が足りないとシャンプーするときに摩擦や刺激が強くなりすぎて、頭皮を痛めてしまう恐れがあります。
② シャンプーで髪の毛と頭皮を綺麗にする
次に、シャンプーで頭皮をしっかりと洗ってください。
シャンプーはそのまま付けてしまうと洗浄力が強すぎて余計な油分まで落としてしまい、乾燥やフケの原因になりかねません。
かならず手のひらで泡立ててから使い、髪を指の腹でやさしくマッサージしながら洗いましょう。
この段階でシャンプーの洗浄成分がワックスの油分を分解し、汚れが落ちていきます。普段より丁寧にシャンプーを行うようにしましょう。
③ シャンプーをいつもよりもしっかり洗い流す
シャンプーの洗い流しは、シャンプーを付ける前の洗い流しよりも時間をたっぷり掛けてください。
シャンプーには油分などを分解する成分が含まれているため、洗い残しがあると頭皮にダメージを与えてしまいます。
目安としては、2分程度洗い流すのがおすすめです。
④ ドライヤーで髪を乾かす
最後にドライヤーで髪を乾かすのも忘れてはいけません。
男性は髪が短いため自然乾燥に頼る方も多いでしょうが、濡れたままだと雑菌が繁殖しやすくなります。
タオルで水分を十分に取った(タオルドライの)あと、ドライヤーで髪全体を乾かしてください。
これらの流れで対応することで、翌朝にきちんとワックスを取ることができます。
ワックスをつけたまま寝てもハゲだり、AGAの原因にはなりません!
薄毛を気にする男性の中には、ワックスをつけたまま寝てしまったことで「AGAになるかも」「ハゲてしまうかも」と不安に感じる方もいるでしょう。
結論から言えば、ワックスをつけたまま寝てもAGAを発症したり、悪化させたりする直接的な原因にはなりません。
なぜかというと、AGA最大の原因は「男性ホルモン」だからです。
男性ホルモンであるテストステロンが「5αリダクターゼ」と呼ばれる酵素と結びつくと、毛母細胞にダメージを与え、髪の成長サイクルを阻害する働きのある「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換するのです。
ワックスをつけたまま寝ることと男性ホルモンがDHTに変換することは関係がありません。
だからこそ、ワックスをつけて寝てしまったからといって、かならずしも薄毛になるわけではないので安心してください。
ワックスに関するよくある質問
最後に、ワックスに関するよくある質問に回答します。
ここで回答するのは以下の3つです。
- ワックスをつけたまま寝てしまうとAGAになる?
- ワックスをつけたまま寝てしまうとどういった影響がある?
- ワックスをつけたまま寝てしまった場合の対処法は?
それぞれ解説します。
ワックスをつけたまま寝てしまうとAGAになる?
ワックスをつけたまま寝てもAGAを発症したり、悪化させたりする直接的な原因にはなりません。
なぜかというと、AGA最大の原因は「男性ホルモン」だからです。
AGAになってしまう原因とワックスは関係ないので安心してください。
ワックスをつけたまま寝てしまうとどういった影響がある?
ワックスをつけたまま寝てしまうと以下のような悪影響があります。
・ワックスの油分が酸化し、頭皮環境が悪くなる
・毛穴がつまり、新しい髪が生えにくくなる
・ワックスが寝具を汚してしまう
面倒だからといってワックスをつけたまま寝ないようにしましょう。
ワックスをつけたまま寝てしまった場合の対処法は?
万が一ワックスをつけたまま寝てしまったという場合は、以下の手順で頭皮を清潔にしましょう。
・すぐに洗い流す
・シャンプーで頭皮を綺麗にする
・シャンプーをしっかり洗い流す
・ドライヤーで髪を乾かす
そのままにしておく時間が長いほど悪影響になってしまうため、なるべく早く洗い流しましょう。
まとめ
ワックスをつけたまま寝るのが髪に良くない理由をまとめます。
- ワックスをつけたまま寝てもAGAの原因になるわけではない
- AGA最大の原因は男性ホルモン
- しかし、ワックスをつけたまま寝ると頭皮に悪影響を及ぼす
- ワックスをつけたまま寝るとすぐに洗い流す
- しっかり洗ってドライヤーで乾かす
「しっかり洗い流せば問題ないんだ」と考え、ワックスをつけたまま寝るのが常態化してしまうのは良くありません。
規則正しい生活を心がけて、髪を洗い流したあとに就寝することを意識しましょう。
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