【薬剤師監修】フケを一瞬でなくす方法とは?おすすめの方法5選!原因も解説
「フケを一瞬でなくす方法はある?」
「なぜフケはできるの?」
フケは生理現象の一つであるため、出ること自体は当たり前です。ただ、人によっては「できればすぐにフケの発生を抑えたい」と感じる場合もあるでしょう。
本記事では専門家監修のもと、以下の点を解説します。
- フケの原因
- フケを一瞬でなくす方法5選
- 自分に合ったシャンプーを使うのが大切な理由
頭皮環境を改善し、フケをスピーディーに解決できる可能性のあるおすすめシャンプーも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者
-
北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
最新の投稿
フケを一瞬でなくす方法とは
フケを一瞬でなくすのは困難です。なぜなら、フケが出るのは生理現象の一つだからです。一瞬で痩せる方法がないように、フケを瞬時になくすことはできないといえるでしょう。
そのため、大切なのは「できるだけスピーディーにフケを減らすこと」です。ただ、フケが出る原因は人によって異なります。なぜ自分にフケが多いのか、どのような方法が最適なのかを見極める必要があるでしょう。
フケが増える主な3つの原因
フケの原因はさまざまです。そもそもフケとは剥がれ落ちた古い角質細胞であり、頭皮の異常ではありません。ただし、急にフケの量が増えた場合は頭皮に異常が発生している可能性があるでしょう。
急にフケが増える主な原因は次の3つです。
- 頭皮環境の悪化
- 問題のある洗髪
- ストレスや生活習慣
それぞれ詳しく解説します。
頭皮環境の悪化
頭皮環境の悪化は、頭皮のかゆみや赤みとともにフケの発生も招きます。このような症状を、一般的に脂漏性皮膚炎と呼びます。
脂漏性皮膚炎の原因はさまざまですが、マラセチアと呼ばれる常在菌の異常繁殖であることが多いです。マラセチアによって肌が過敏反応を起こし、炎症が生じることが原因とされています。
マラセチアが異常繁殖する直接的な原因は明らかになっていません。ただ、悪化すると脂漏性脱毛症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。本記事で紹介するシャンプーを使用することで、改善できる可能性もあります。
問題のある洗髪
シャンプーのやり方によっては、フケが多くなってしまう場合もあります。例えば、次のようなやり方はおすすめできません。
- 頭皮を強くこする
- 一日に何度もシャンプーする
- 十分に洗い流さない
- ドライヤーで乾かさない、など
このような洗髪をしていると、頭皮に悪影響を及ぼす恐れがあるでしょう。「自分はできている」と感じても、知らず知らずのうちに力が入ってしまっていたり、泡が残っていたりすることもあります。
正しいシャンプーのやり方は記事の後半で解説しています。
ストレスや生活習慣
過度なストレスは頭皮の環境の悪化に繋がります。実際に、ストレスは皮膚にさまざまな影響を及ぼすことが示唆されています。
組織学的検討として,表皮DOPA染色によるメラノサイトの観察を行ったところ,ストレスで増加傾向を示し,メラノジェネシスが亢進している可能性が示された.また,表皮のATPase染色によるランゲルハンス細胞の観察を行ったところ,ストレスで減少傾向を示し,皮膚の免疫能が低下している可能性が示された.
最新の研究では、ストレスは一時的な薄毛を招く可能性があるともわかっています。
生活習慣も見直しましょう。偏った生活習慣は頭皮環境の悪化を招く恐れがあります。暴飲暴食などを避け、規則正しい生活を心がけるのが大切です。
フケをなくす方法5選
フケをなくす方法はいくつかありますが、本記事でおすすめするのは次の5つです。
- シャンプーの方法を改善する
- シャンプーの種類を見直す
- 清潔な寝具を使う
- バランスの良い食生活を心がける
- 規則正しい生活を送る
すこしずつ日常生活に取り入れていきましょう。
シャンプーの方法を改善する
シャンプーの正しいやり方は次の通りです。
- 湯洗いする
- シャンプーをしっかり泡立てる
- 泡が残らないようきちんとすすぐ
- タオルドライする
- ドライヤーで根元から乾かす
湯洗いする
はじめに、湯洗いしましょう。湯洗いの前に、軽くブラッシングしておくとより効果が高まります。
お湯の温度は38〜40℃がおすすめです。あまり温度が高すぎると、頭皮にダメージを与えてしまいます。
予備洗いは1分程度しっかりと時間をかけましょう。髪や頭皮の汚れは、湯洗いである程度落ちます。
シャンプーをしっかり泡立てる
シャンプーを手に取って、しっかり泡立てましょう。原液は洗浄力が強いため、髪の保湿に必要な油分まで奪い取ってしまいます。
シャンプーを付ける際は、力を入れたり爪で擦ったりしないように心がけてください。指の腹に力を入れ、髪をマッサージするようにシャンプーしましょう。
泡が残らないようきちんとすすぐ
最後に、泡が残らないよう1分以上時間をかけてきちんとすすぎましょう。泡が残っていると酸化し、頭皮環境に悪影響を及ぼす恐れがあります。
洗う際は、お湯ではなくシャワーがおすすめです。残り湯で洗うと、せっかく綺麗にした頭皮に体の汚れや脂などが付着してしまう可能性があるでしょう。
タオルドライする
洗い流したあとは、すぐに髪を乾かしましょう。いったんタイルドライし、余分な水滴を拭き取ります。
ここでも力を入れすぎるのは良くありません。男性の中にはタオルを頭皮にこすりつけるような形で洗う方もいますが、トントンとやさしく水分だけを取り除くようなやり方が理想です。
ドライヤーで根元から乾かす
髪が短い方も、めんどくさがらずドライヤーで根元から乾かしましょう。根元が濡れていると雑菌が繁殖しやすくなり、フケが出やすくなる恐れがあります。
ドライヤーをあてる際は、髪から20cm程度離すようにしてください。近すぎると頭皮にダメージを与えてしまいます。
シャンプーの種類を見直す
やり方を改善してもフケが出る場合、シャンプーが自分に合っていない可能性があるでしょう。
シャンプーは肌や目的によって変えるのがおすすめです。頭皮環境を改善してフケを抑えたい場合、スカルプシャンプーを使ってみましょう。スカルプシャンプーは頭皮ケアを目的として作られたシャンプーです。
スカルプシャンプーについて詳しくはこちらを参考にしてください。
清潔な寝具を使う
寝具が汚れていると、どれだけ頭皮を綺麗にしても雑菌が繁殖しやすくなります。P&Gの研究によると、一晩寝るだけでシーツの菌は4倍以上に増えるとわかっています。
当社でシーツの菌の繁殖について実験すると、シーツの菌はひと晩寝ると4倍以上増え、1週間後には約12倍にも増えていることが確認されました。
出典:PR Wire
できれば毎日、最低でも2〜3日に1回は取り替えるようにしましょう。
バランスの良い食生活を心がける
栄養バランスが偏った食事は、頭皮の健康に悪影響を与える可能性があります。特に、次の栄養素が不足すると、頭皮の状態が悪化しフケが発生しやすくなるとされています。
- ビタミンB2
- ビタミンB6
中でもビタミンB2は「発育のビタミン」といわれることもあり、皮膚や髪、爪などの細胞の再生にも関係があります。
ただ、「頭皮に良いから」といってビタミンB2やB6ばかりを摂取するのは良くありません。バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンB2やB6が「不足していないか」と食生活を見直すことが重要です。
規則正しい生活を送る
生活リズムが崩れると、ストレスが溜まりやすくなったり血流が悪くなったりする可能性があります。実際に、生活リズムを肯定的に捉えていない人はストレス反応が多い傾向にある、と示唆されています。
先行研究と一致して、朝型の者は夜型の者に比較して、ストレス反応が低いこと、自身の生活リズムが実際にどうであるかにかかわらず、生活リズムを肯定的に捉えている者はそうでない者に比較して、ストレス反応を少なく報告することが分かった。
特に重要なのが睡眠です。睡眠不足に陥ると、頭皮環境が悪化しフケが増えるだけでなく、生活習慣病などのリスクが増加します。睡眠不足の悪影響に関しては、次の記事でも詳しく解説しています。
フケをなくすためにシャンプー選びが大切な理由
フケをなくすためにはシャンプー選びが大切です。その理由は3つあります。
- 毎日使うものだから
- 人によって合うシャンプーが異なるから
- シャンプーによってはフケ予防に役立つ成分が含まれているから
それぞれ詳しく解説します。
毎日使うものだから
毎日使うものだからこそ、自分に合っていないものを選んでしまうと、頭皮に悪影響を及ぼすこともあるでしょう。
反対に、自分に合ったものを使うことで頭皮環境が改善され、スピーディーにフケの発生を抑えられる可能性もあります。
中には「シャンプーは毎日しないほうがよいのでは」と考える方もいますが、頭皮には一日のうちにさまざまな汚れが付着します。できれば毎日シャンプーで洗浄したほうがよいでしょう。
人によって合うシャンプーが異なるから
人によって肌質が異なるため、おすすめのシャンプーも異なります。例えば、洗浄力を期待する方は高級アルコール系や石鹸系のシャンプーが向いているでしょう。
ただし、洗浄力が強いシャンプーは必要な皮脂まで取り除いてしまうこともあります。
「常に頭皮がドロドロになる」
「埃っぽいところで作業している」
上記のような状況でなければ、洗浄力が弱く保湿力の高いアミノ酸系のシャンプーを使ってみましょう。
シャンプーによってはフケ予防に役立つ成分が含まれているから
シャンプーによっては次の成分が含まれています。
- 抗炎症成分
- 抗真菌成分
抗炎症成分
主な抗炎症成分は次の通りです。
- グリチルリチン酸2K
- ピロクトンオラミン
- 亜鉛ピリチオン
- サリチル酸
例えば、グリチルリチン酸2K(DPG)はかゆみの改善傾向が認められています。
DPGは,神経ペプチドであるサブスタンスPによる神経成長因子の遺伝子発現上昇を抑制したことにより,敏感肌の特徴的状態である知覚過敏反応を抑制できる可能性が示された。また,敏感肌を対象にした臨床試験では,0.2%DPG配合製剤は乳酸によって誘導されるかゆみに対する違和感に対して改善傾向が認められた。これらの結果から,DPGは,種々の敏感肌の人に対して改善作用を有する可能性が示唆された。
上記のような成分が含まれているシャンプーを使ってみましょう。
抗真菌成分
主な抗真菌成分は次の通りです。
- ミコナゾール
- ケトコナゾール
- セレン硫化物
ミコナゾールは「フケの改善に役立つ」と研究で示唆されています。
フケの改善率では, MZS群58例 中42例 (72.4%), BSS群50例 中26例 (52.0%) であり, MZS群 がBSS群 に比 し有意 に優れ る成績であ った (p=0.017).
出典:J-Stage
※MZS=0.75硝酸ミコナゾール配合シャンプー、BSS=シャンプー基剤
頭皮に湿疹等ができている場合、抗真菌成分が含まれているシャンプーを選んでみましょう。
フケを一瞬でなくす方法はない!
フケを一瞬でなくす方法はありません。ただし、今回紹介した方法を実践すれば、スピーディーにフケを抑えることができるでしょう。
特に大切なのがシャンプー選びです。自分の肌に合ったシャンプーを使うのがおすすめです。
「スカルプシャンプーはどれを選べばよいかわからない」
このような方は、ヒックススカルプシャンプーを使ってみましょう。ヒックススカルプシャンプーは5万人の頭皮データを分析して作っており、毛髪診断士と製薬メーカーの共同開発で生み出されています。頭皮環境が気になる方は、まずは一度、手に取ってみてください。