【薬剤師監修】AGAってどうやって見分ける？特徴や初期症状を解説
AGAは、男性なら誰でも一度は気にしたことがあるでしょう。
ただ、「どんな症状なのかわからない」「見分け方を教えてほしい」という方は少なくありません。
そこで、本記事では薬剤師監修のもと以下の点を解説します。
- AGAの6つの見分け方
- AGAと脂漏性皮膚炎の違い
- AGAかもしれないと感じたときの対処法
記事の後半ではAGAを治したい方に向けて「AGAは治るのか？」に回答し、おすすめの治療方法も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修者
- 薬剤師・医学修士
-
北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてＡＧＡや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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AGAとは
AGAとは「Androgenetic Alopecia」の略で、日本では「男性型脱毛症」として知られています。
生え際から徐々に後退していくのがAGAの特徴ですが、その原因は男性ホルモンにあります。
5αリダクターゼという酵素が、男性ホルモンであるテストステロンをDHT（ジヒドロテストステロン）に変えてしまうのです。
DHTは脱毛因子や脱毛タンパクを放ち、毛包にダメージを与えてヘアサイクルを乱します。
最終的に、症状が進行すればほぼすべての髪が抜け落ちてしまいます。
逆に言えば、早期発見・早期治療することで症状を食い止められる可能性があるわけです。
実際に、薬を使うことで「親はハゲていたけれど、自分はハゲなかった」というケースも少なくありません。
この記事では「AGAの見分け方」を紹介しますが、科学的根拠に基づいた治療方法などを知りたい方は下の記事をご覧ください。
AGAの見分け方と初期症状
大事なのは自分が「AGAかどうか」を見分けることです。
たとえば、AGAでないのにAGA治療をはじめてもあまり効果は期待できません。
AGAの見分け方は以下のとおりです。
- いつもより抜け毛が多い
- 頭皮が痒くなる
- 髪の毛にハリやコシがなくなり細くなる
- 頭頂部や生え際が薄くなる
- 親族にAGAの人がいる
- 頭皮が脂っぽくなりベタつく
それぞれ解説します。
いつもより抜け毛が多い
AGAになると、抜け毛が増える可能性があります。
ヘアサイクルが短くなるため、髪が生えてもすぐに抜け落ちてしまうのです。
つまり、「通常の抜け毛」に加えて「ヘアサイクルが乱れたことによる抜け毛」が増えるわけですね。
ただ、抜け毛は頭皮環境の悪化や季節的な要因で増加することもあります。
したがって、大事なのは抜け毛の本数よりも「質」です。
詳しくは下の記事をご覧ください。
頭皮が痒くなる
AGAになると「頭皮がかゆくなる」と言われています。
ただ、「かゆいから」といってAGAであると断定できるわけではありません。
頭皮のかゆみはさまざまな原因で起こるからです。
AGAよりも頭皮になんらかの異常（湿疹など）が発生していることを疑うべきでしょう。
たとえば、頭皮の脂漏性湿疹が発生するとかゆみを覚える場合があります。
脂漏性湿疹はひどくなると髪が抜けやすくなりますが、AGAとは関係ありません。
詳しくは下の記事を参考にしてください。
髪の毛にハリやコシがなくなる
AGAになると髪の毛にハリやコシがなくなります。
上述したとおり、ヘアサイクルが極端に短くなるからです。
また、AGAは年単位でゆっくり進行します。
一気に髪が少なくなるのではなく、去年などと比べて「髪が減ったな」「ボリュームが少なくなったな」と感じたらAGAの疑いがあるでしょう。
一気に髪が少なくなるのは、AGAではなく円形脱毛症の可能性が高いです。
円形脱毛症については以下の記事でまとめています。
頭頂部や生え際が薄くなる
AGAは頭頂部や生え際が薄くなります。
以下はAGAの症例をまとめた「ハミルトン・ノーウッド分類」です。
このように生え際の後退からスタートして、最終的に多くの髪がなくなってしまいます。
ただ、中には「生まれつきおでこが広い男性」もいます。
おでこが広いのとAGAにはなんの関係もありません。
詳しくは下の記事をご覧ください。
親族にAGAの人がいる
親族にAGAの人がいると、自分もAGAになりやすくなります。
AGAは遺伝との関係が示唆されているからです。
具体的に言うと、「父親」もしくは「母方の祖父」がAGAなら、「AGAになりやすい遺伝子」が受け継がれている可能性があります。
詳しくは下の記事をご覧ください。
頭皮が脂っぽくなりベタつく
頭皮が脂っぽくなりベタつくのはあまりAGAと関係がありません。
ただ、脂漏性脱毛症を引き起こしている可能性が高いので注意しましょう。
脂漏性脱毛症の場合、シャンプーを変える、ステロイド外用薬を使うなどの治療方法があります。
下の記事で脂漏性湿疹でも使えるシャンプーを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
脂漏性皮膚炎との違い
脂漏性皮膚炎とは、頭皮環境が悪化して頭皮に炎症が起きている症状のことです。
進行すると、一時的に抜け毛が増える恐れがあります。
脂漏性皮膚炎とAGAはまったく別物です。
詳しくは下をご覧ください。
| 脂漏性脱毛症 | AGA | |
| 原因 | 頭皮環境の悪化、マラセチア（真菌）、生活習慣の乱れ、ストレス、誤ったヘアケアなど | ジヒドロテストステロン、遺伝 |
| 症状 | 頭皮がベタつく・赤くなっている、フケが大量発生するなど | 生え際から徐々に薄くなり、最終的に髪の毛全体が抜け落ちる |
| 治療法 | ステロイド外用剤、抗真菌外用剤 | フィナステリド・デュタステリドの内服、ミノキシジルの外用 |
このように原因や症状がまったく異なります。
異なるからこそ、併発してしまう恐れがある点に注意してください。
併発すると、抜け毛が増えたりAGAの治療効果が弱まったりしてしまいます。
予防方法などは下の記事をご覧ください。
AGAかな？と思った時の対処法
「AGAかな？」と思ったら、なるべく早めに医療機関を受診するのがおすすめです。
AGAは自分では気づきにくいものだからです。
たとえば、生え際が後退しても「前からこうだったよな」と感じてしまい、現実を受け入れようとしないケースも少なくありません。
しかし、AGAは進行性なので、治療をはじめない限りどんどん髪が薄くなってしまいます。
一方でAGAでもないのに治療をはじめても、お金や労力の無駄になるだけです。
だからこそ、しっかり医療機関を受診して「AGAかどうか」を見分けるのが大事なのです。
中には次のような方もいますよね。
「仕事が忙しくて医療機関を受診できない」
「AGAクリニックに行くのは恥ずかしい」
このような場合、AGA管理アプリのHIX（ヒックス）を使ってみてください。
HIXを使えば、無料で自分の薄毛状態を分析してもらえます。
さらに、毛髪診断士など「薄毛のプロ」にチャットで相談に乗ってもらえるのです。
医師による診断ではありませんが、「AGAの可能性があるのかどうか」を見分ける参考にできますよ。
詳しい使用感などは下の記事をご覧ください。
AGAは治る？
AGAには「完治」がありません。
その理由は、原因が男性ホルモンにあるからです。
男性ホルモンが分泌されている限りは、AGAを完全に治療することは不可能なのです。
しかし、進行を食い止めてヘアサイクルを整え、症状が進行しないよう維持することはできます。
ここで大事なのが「科学的なエビデンスのある方法で治療する」という点です。
下をご覧ください。
| 誤った治療方法 | 科学的に正しい治療方法 |
| オナ禁する
わかめなどの海藻類を食べる 帽子をかぶらない 雨に打たれない 髪に刺激を与えない ブラシで頭皮をトントンと叩いて刺激する、など |
フィナステリド・デュタステリドの内服
ミノキシジルの外用 |
誤った治療方法を実行しても、AGAの進行は食い止められません。
「AGAガイドライン」によって高く推奨されているのは「フィナステリド・デュタステリドの内服」と「ミノキシジルの外用」だけです。
このうちフィナステリド・デュタステリドは医師の診断が必要ですが、ミノキシジルの外用薬なら通販でも買えます。
ただし、上述したとおり、AGAは完治するものではないため治療をずっと続けていかなければなりません。
したがって、できるだけ「高い効果があって値段が安い治療薬」を選ぶべきなのです。
ミノキシジルが国内最大濃度で1本あたり3,000円という発毛剤はこちらで紹介しています。
まとめ
AGAの見分け方についてまとめます。
- AGAを治療するには科学的根拠に基づいた方法を選択するべき
- そのためには、「AGAかどうか」を見極めるのが大事
- 生え際から薄くなりはじめ、抜け毛が弱々しい・細い場合はAGAの可能性が高い
- また、親族にAGAの方がいる場合もなりやすい
- AGAになったら、焦らずまずはミノキシジルの外用からはじめよう
現在、AGAでなかったとしても、将来的に発症する恐れもあります。
今回紹介した見分け方をしっかりと覚えておいて、すこしでも違和感を覚えたら医療機関を受診してください。
