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サウナハットをかぶるとハゲる?薄毛との関係性とおすすめの対策を紹介

「サウナハットをかぶると薄毛になる?」
「サウナって髪に良くない?」

サウナには血行促進や発汗など、さまざまな効果が期待できます。一方で、温度が高すぎると髪や頭皮に悪影響を及ぼしてしまいかねません。

そこで大切なのがサウナハットです。サウナハットをかぶれば、サウナの熱から頭皮を守ることができるでしょう。

本記事では専門家監修のもと、以下の点を解説します。

この記事でわかること
  • サウナの種類
  • 科学的根拠に基づいたサウナのメリット・デメリット
  • サウナハットの種類やメリット・デメリット

記事の後半ではサウナハットの正しい使い方も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

サウナの種類

サウナには大きく分けて2つの種類があります。

  • ミストサウナ
  • ドライサウナ

ミストサウナ

ミストサウナは湿度が高く、蒸気を生成して湿気を与えるタイプのサウナです。蒸気によって体を温めるため、40〜50℃程度と温度はそこまで高くありません。

ただし、温度は低くても、健康に対するさまざまな効果が期待されています。

そのサウナ浴の中でも、ミストサウナ浴は、ドライサウナ浴に比べ、皮膚温や鼓膜温の上昇は小さいが、発汗量や皮膚血流量の増加量は大きいことから、皮膚血管拡張作用や発汗効果に優れていることが報告されている

出典:人間と生活環境|ミストサウナ浴およびミストサウナ併用半身浴時の生体負担と

このように、皮膚血管拡張作用や発汗効果に優れているのがミストサウナの特徴です。

ドライサウナ

ドライサウナは加熱によって体を温めるタイプのサウナです。ミストサウナより湿度が低く、相対的に温度が高い(70℃以上)という特徴があります。そのため、体を温める効果が期待できるでしょう。

一方で、「髪は熱に弱い」という点も知っておくことをおすすめします。毛髪の主成分であるタンパク質は、80℃以上の熱が加わると構造変化します。つまり、髪にダメージを与えてしまうといえるでしょう。

さらに、ドライサウナは湿度が低いため、頭皮を乾燥させてしまう恐れがあるでしょう。乾燥すると頭皮のバリア機能が低下するため、場合によっては抜け毛の増加につながる可能性があります。

サウナと髪の関係性

サウナを利用する際に気になるのが「髪に対してどのような影響があるのか」という点でしょう。ここではサウナを利用するデメリットとメリットを説明します。

さまざまなメリット・デメリットがありますが、基本的にAGAとは関係ありません。

デメリット

サウナのデメリットは「熱によって髪や頭皮にダメージを与えてしまう」という点です。岐阜大学の研究によれば、毛髪は「80℃あたりからダメージを受け始めると考えられる」とされています。

熱によってキューティクルがはがれやすくなり、また毛髪表面に結合していた脂肪酸が遊離しやすくなった。さらに蛋白質の構造変化も起こりやすくなった。これらの変化は 80℃から起こった。
→ 毛髪は 80℃あたりからダメージを受け始めると考えられる。

出典:岐阜大学|毛髪表面の構造変化と熱ダメージ解析

ドライサウナの場合、80℃〜100℃になることも珍しくありません。一方、ミストサウナは40〜50℃程度であるため、比較的「ダメージが少ない」といえるでしょう。髪にダメージを与えたくない場合、ミストサウナがおすすめです。

さらに、「キューティクルがはがれやすくなる」という点にも注意が必要です。キューティクルがはがれてしまうと、髪が傷んだ状態になってしまいます。また、頭皮が乾燥し、肌のバリアが壊れ、刺激を受けやすくなる可能性もあります。

メリット

サウナのメリットは血行促進効果が期待できるという点です。皮膚血管拡張作用があるため、髪の成長が促進される可能性があるでしょう。特にミストサウナは高い皮膚血管拡張作用が期待されています。

他にも、ミストサウナには次のような効果が示唆されています。

  • 温まり・発汗効果
  • 肌水分量の増加
  • 手足の冷えの緩和
  • 鼻詰りの緩和
  • しわ・目立つ毛穴の減少
  • 体重・腹囲の減少(メタボ予防)
  • 暑熱馴化(熱中症対策)

※参考:伝熱2009年10月|ミストサウナ入浴の7つの効用 皮膚表面の凝縮現象に起因する効用の連鎖

特に、ドライサウナと違って肌水分量の増加が期待できるため、頭皮環境の改善につながる可能性もあるでしょう。

角質層の剥がれが減少し肌からの水分蒸散量が減少することが確認されており,このことが平常時の肌水分が増加した要因と考えられる

※参考:伝熱2009年10月|ミストサウナ入浴の7つの効用 皮膚表面の凝縮現象に起因する効用の連鎖

育毛を期待する場合、ドライサウナよりもミストサウナがおすすめです。

AGAとは無関係

ドライサウナは髪や頭皮にダメージを与えかねませんが、AGAとは無関係です。なぜなら、AGAの大きな原因は男性ホルモンにあるからです。

AGAのヘアサイクル

サウナに入ったとしても、DHTが増加するわけではありません。また、サウナに入らなくても、AGAになる可能性はあります。

サウナによって髪や頭皮にダメージが与えられれば、抜け毛が増えたり髪のコンディションが整わなくなったりすることもあるでしょう。ただ、これらは一時的なものです。一方で、AGAは治療しない限り進行してしまうため、心当たりがある場合は早めに対処しましょう。

上記のデメリットを解消するためにどんな対策がある?

サウナのデメリットを解消するための対策としておすすめなのが以下の2つです。

  • タオル巻く
  • サウナハットを被る

タオル巻く

頭にタオルを巻いておけば、頭皮を守ることができるでしょう。タオルは頭皮を保護し、過度な熱によるダメージを軽減します。

具体的な方法は以下の通りです。

  1. 大きめのタオルを用意する
  2. タオルを濡らして絞り、頭に巻く
  3. サウナに入る

濡らすことで冷却効果があり、頭皮の温度上昇を抑えます。また、タオルを頭に巻くことで、頭皮の乾燥も防ぐ効果も期待できるでしょう。

サウナハットを被る

サウナハットも頭皮を守るうえでおすすめです。サウナハットは特殊な素材で作られており、タオルよりも効果的に頭皮を熱から保護してくれます。通気性も期待できるため、頭皮が蒸れる心配もありません。さらに、汗を吸収し、目に入るのを防いでくれます。

また、頭部全体を覆うため、保湿効果も期待できるでしょう。空気が乾燥しているドライサウナには特におすすめです。

サウナハットの種類

サウナハットは大きく分けて3つの種類があります。

  • ウールオリジナルタイプ
  • リネンタイプ
  • タオルタイプ

ウールオリジナルタイプ

最も一般的なサウナハットがウールオリジナルタイプです。ウール素材で作られているため、保温性に優れているのが特徴の一つです。

ウールは自然の繊維であり、優れた断熱性があります。サウナの環境においても頭皮を十分に保護し、体温を維持する役割を果たしてくれるでしょう。また、撥水性も高く、汚れにくいというメリットがあります。

メリット デメリット
  • 断熱性が高い
  • 撥水性が高いので長持ちする
  • 最も一般的であり種類が多い
  • 折り畳めないものがある
  • 洗濯機で丸洗いできないものもある
  • 基本的に高い

リネンタイプ

リネンタイプのサウナハットは、リネンと呼ばれる天然繊維素材で作られています。リネンは吸湿性と通気性に優れており、軽量で柔らかい素材感が特徴です。サウナ内での熱や湿気による頭皮の不快感を軽減し、頭部を快適に保ちます。

また、リネンは空気を通しやすく、水分を素早く吸収し乾燥させるため、頭部の汗を効果的に吸い取ります。頭皮の清潔さを保ちながら、かぶれやかゆみを軽減できるでしょう。

メリット デメリット
  • 吸湿性と通気性に優れている
  • 水分を素早く吸収し乾燥させる
  • 肌触りが心地よく、サラッとした感触がある
  • ウールオリジンより断熱性や撥水性に欠ける
  • デザインが多くない
  • 汚れやすい

タオルタイプ

タオルタイプのサウナハットはタオル生地で作られており、一般的なバスタオルやハンドタオルのように柔らかな質感と吸湿性を持ち合わせています。吸水性が高く頭部の湿気を抑えることが期待できるため、サウナの中でも快適に過ごせるでしょう。

タオル素材は柔軟性に富んでいることから頭の形にフィットしやすく、つけ心地が良いという点もおすすめのポイントです。また、洗濯しやすく、衛生的に保つことも容易です。

メリット デメリット
  • 柔らかな質感と吸湿性を持ち合わせている
  • 吸水性が高い
  • 柔軟性に富んでおりフィットしやすい
  • 毛羽立ちの手入れが必要になる
  • デザインが多くない
  • 汚れやすい

サウナハットで注意したいこと

サウナハットは便利なグッズであることに間違いありません。一方で、いくつか 注意点もあります。特に、以下3つの注意点に気をつけてください。

  • サウナハットを清潔に保つ
  • 濡らさないで使用する
  • ウールタイプは毛が落ちて水風呂を汚したりもあるため禁止しているサウナもあるのでサウナーとしてのルールを守る

サウナハットを清潔に保つ

サウナハットは清潔に保ちましょう。汚れていると雑菌が繁殖し、頭皮環境に悪影響を及ぼします。

使用後はハットを十分に乾かしてください。湿ったまま放置すると、湿気や汗の中で雑菌が繁殖する可能性があるでしょう。使用後はハットを広げて通気性の良い場所で乾かし、完全に乾燥させることが重要です。

定期的な洗濯も大切です。リネンタイプやタオルタイプのハットは洗濯機で洗うことができますが、製品のケアラベルを確認して適切な洗濯方法を守ってください。通常は、適切な洗濯モードと洗剤を使用して洗濯し、柔軟剤や漂白剤は避けることをおすすめします。

濡らさないで使用する

中にはサウナハットを濡らして使用する方もいますが、おすすめしません。熱の影響を受けやすくなってしまうからです。乾いた状態で使用することを心がけましょう。

また、ハットを被ったままシャワーや水風呂に入ることは避けるべきです。水の浸透によってハットが濡れ、頭皮の保護効果が低下する可能性もあります。サウナルーム内での使用に限定し、ハットを濡らさないように注意しましょう。

ウールタイプは毛が落ちて水風呂を汚したりもあるため禁止しているサウナもあるのでサウナーとしてのルールを守る

サウナを利用する際には、一定のルールを守ることが重要です。例えば、ウールタイプのサウナハットを付けたまま水風呂に入ることは避けるべきです。なぜなら、ウール素材のハットから毛が落ちてしまい、水風呂を汚す可能性があるからです。

水風呂は特に清潔な状態を保つことが求められる場所であり、他の人が快適に利用できるように配慮する必要があります。サウナハットから毛が落ちると他の人が入る際に不快感を抱く可能性がありますし、衛生的な問題も生じます。水風呂に入る前にはサウナハットを取り外しましょう。

サウナハットで薄毛を予防しよう

サウナは頭皮に対してさまざまな効果を発揮します。血行が促進されるとともに、発汗効果も期待できるでしょう。髪の成長や発毛を促進できる可能性があります。

ただ、ドライサウナの場合、80℃以上だと髪のタンパク質が変性したり、頭皮が乾燥したりする恐れがあるため気を付けてください。サウナハットを使って髪と頭皮を守りましょう。